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きゅーぜろさんいち先生インタビュー『100人一緒にハメましょう~清純マネージャーは球児のオモチャになりました。』

大好評連載中!『100人一緒にハメましょう~清純マネージャーは球児のオモチャになりました。』は、 野球部のマネージャーを務めるヒロイン・雫がキャプテンの入院を機に部員100人のオモチャにされてしまう成人漫画作品です。副キャプテンをはじめ、野球部員たちの闇深い劣情が渦巻く本作。作者・きゅーぜろさんいち先生に本作や漫画制作について、詳しくお話を伺いました!

今回のインタビュアーは、担当編集のTです。
まずは、きゅーぜろさんいち先生が漫画家になったきっかけを教えてください。

小中学生の頃から絵を描くことが好きで、ずっと趣味で漫画を描いていました。その後、美術系の高校に通いながら美術大学を目指していたのですが、挫折してしまって……。会社員として、営業や人事の仕事を数年間経験しました。
ただ、人事の仕事をしていた頃は給料がものすごく少なくて。それをカバーするために、副業で絵の仕事を始めたんです。少しずつ絵の仕事の単価を上げ、次第に副業で安定的にお金が稼げるようになり、ウェイブとの出会いから、「本腰を入れて漫画家として活動しよう」と決意。本業にシフトし、現在に至ります。

影響を受けた作家さんや作品などはありますか?

人生で最も影響を受けたのは、堀越耕平先生の『僕のヒーローアカデミア』です。連載当初から完結まで、ずっと追い続けていました。
『僕のヒーローアカデミア』に登場するキャラクターは、「悪には悪の正義がある」といいますか、キャラクターが何を大事にして生きているのか、一人ひとりの信念や心情がとても丁寧に描かれているんです。堀越先生の生き生きとしたキャラクター描写には、特に影響を受けました。
私はドロドロとした人間くさいところのあるキャラクターに惹かれる傾向があるので、劣等感や嫉妬、羨望といった人間らしい複雑な感情は、本作のキャラクターたちにも表れていると思います。

本作では、さまざまな想いを抱えたキャラクターが登場しますが、先生のお気に入りキャラと、そのキャラを描く上でのこだわりを教えてください!

谷水と早川が一番のお気に入りです。彼らを描く上でのこだわりは、例えば谷水なら、「こいつ頭悪いな」と読者に思われないように、セリフや動作に気をつけて描いています。そのキャラを「ずる賢い人物」「カッコいい人物」として扱うならば、言動や行動が伴っていないと、読者はもちろん、私自身もそのキャラを好きになれなくなってしまいます。だからこそ、谷水が悪いことをしたり、早川がカッコいいことをしたりする時に、言動から説得力を与えられるかどうか、ものすごく気を遣って描いています。

漫画制作において、先生が一番苦労する作業工程はどこですか?

圧倒的に下書きです!プロットやネームは、実際に手を動かす前から繰り返し頭の中で構想を練っているので、わりとスッと描けるんです。困った時も、担当編集のTさんに相談すれば、大体その日のうちに考えがまとまります。
ただ、下書きは本当に大変で……。というのも私は、その後の線画の工程がスムーズに進行するように、下書きの時点でしっかりと絵を書き込むタイプで。そのせいか、筆が乗ってくるまでに毎回ものすごく時間がかかってしまうんです。
元々は、ここまできっちりと下書きを決めず、いきなり線画に入ってしまうような人間だったのですが、その時は絵が下手だったので。(笑)次第に絵のクオリティに対する意識が高まり、今のようなスタイルになりました。

苦労や努力の甲斐もあり、話数を追うごとにクオリティが高まっていると感じます。
漫画制作において、先生が大事にしている「心がけ」はありますか?

本作においては、「1話ごとにできることをひとつ増やそう」と自分自身に課題を与えています。例えば、手や服のシワの描き方にこだわってみたり、今まで描いたことのないアングルに挑戦したり、キャラクターの心情を深掘りしてみたり、1話ずつ自分の中に課題を設け、それをクリアしていくように心がけています。
また、制作中は「自分の作品が一番面白い!」と思って描いています。そう意識していないと、自分で自分を信じられなくなってしまうんですよね。自分の作品を世に出す以上は、作画もストーリーも妥協せず、自信を持って届けられるようにしたい。そして、お金を払って本作を読んでくださった皆さんに、「この作品を読んでよかった!」と思っていただけるようなクオリティを目指し、日々頑張っています!

漫画制作に対するストイックな姿勢は、どのようなきっかけから生まれたのでしょうか?

前作で消化不良な部分があったからこそ、より一層、漫画制作に対する思いが強くなったのだと思います。前作はカラーの成人漫画作品の連載が初めてで、手探り状態でした。ほかの作品を参考にしながら、セオリーに則った作品づくりをしようと、今思えば少し控えめに描いていたところがありました。
前作で上手くいかなかった悔しさと、「次もダメだったら漫画活動を続けられなくなるかもしれない」という危機感から、「次はやれることを全部やろう!好き放題やっちまおう!暴れてやろう!」と、本作には気合い十分で取り組みました。改めて、こうして連載を続けることができて本当に嬉しく思います。

続いて、先生のプライベートにも迫っていきたいと思います。
漫画制作の気分転換にしていることがあれば、教えてください!

常に漫画のことを考えているので、気分転換と言える時間は少ないかもしれません。空き時間があれば作画資料や脚本を読んで、何かしら創作のためになることをしています。
ただ、最近は可愛いワンちゃんをお家にお迎えしたので、その子と全力で遊んでいる時だけは漫画のことを考えずにいられます。それが最近の息抜きなのかもしれないですね。とってもかわいいんですよ〜!
ワンちゃんをお迎えしたからか、「このキャラはどんな犬が好きかな?」と考えるようにもなりました。何気ないことですが、そういった背景を想像するとキャラクターに奥行きが出てくるので、ワンちゃんとの息抜きの時間も、結局は創作に役立つ大切な経験になっているのだなと思います。

最後に、読者の皆さんへメッセージをお願いします!

本作の連載が続いているのは、作品を読んでくださる読者の皆さんのおかげです。本当にありがとうございます!
本作は最終回までの大きな流れがすでに決まっています。闇深いテーマの作品であり、キャラクターそれぞれが「地獄」を抱えていますが、読者の皆さんには「その地獄の中でキャラクターたちが何を選択し、どう生きていくのか」を見守っていただけたら嬉しいです。そして、後々になって読み返した時に、「このキャラクターはこの時こんなことを考えていたのか!」と、二度楽しんでいただけたら嬉しいです。
そのためにも、さらなるクオリティアップを目指して頑張りますので、今後とも応援をどうぞよろしくお願いします!

インタビューを通し、先生の本作に対する意気込みがひしひしと伝わってきました。
きゅーぜろさんいち先生、ありがとうございました!
ストーリーや各キャラクターの心情に注目しながら、
深みある「地獄」をぜひご堪能ください!

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☆インタビュー内容へのコメントやご感想は下記まで
comic_info@wwwave.jp

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